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    ウズベク人の名前

    ウズ太郎との毎日はEテレを見るのがやっとで

    ウズベキスタンのニュースをリサーチする暇もない

    この頃ではあるけれど、

    それでも世界のテロのニュースの犯人が

    立て続けにウズベク人だったのは耳に入ってきた。


    サンクトペテルブルクの地下鉄爆破テロ犯アクバルジョンは

    キルギス人ということになっているけれど

    オシュ出身のウズベク族だという。


    イスタンブールのナイトクラブ銃乱射事件の容疑者アブドゥルカディリも

    ストックホルムのトラック事件の容疑者ラフマットも

    ウズベク人。


    アクバルジョンは アッラーを「偉大」と讃える名 アクバルに

    ウズベク語の「くん」や「ちゃん」に当たるような 男性用の愛称ジョンがくっついた名前。

    偉大君。


    アブドゥルカディリは 「有能」という意味があるが

    ウズベクでは大変有名な イスラム詩人の名でもある。


    ラフマットは「慈悲」というような意味で

    ウズベク語では「ありがとう」として

    毎日毎日何度口にするかわからない言葉でもある。


    いずれも ムスリムらしく、かつ 大変に ウズベクらしい名前の持ち主。

    彼らに何があったんでしょう。


    2年前、アメリカのウズベク人 という記事を書いた。

    このところアメリカでは 悪役がウズベク人になっている、と。

    それが世界に波及し始めている。


    ロシアから独立して20年、地方から出てきて 世界を知ったウズベク人は

    自分の生まれたところの 純朴さや まじめさや のんびり感や あるいは貧しさを

    何だか、なんだか、 なんでこうも違うものかと

    自分たちと 他の国の人間との違いって何なんだ と

    自分に向き合い自分に問い続けてしまうところがあるんじゃないかなー。

    そうすると、神の言葉が身近に思えたり

    他者が堕落して見えたり

    扇動的な言葉が魅力的に心に響いたり、

    そういうことがあるのかなーって。


    彼らの美しい名前を聞くだに、なんだか彼らのバックボーンを思ってしまう。


    ウズ太郎に愛称をつけるとしたら、

    ウズベク式に言うと

    ウズトンジョン。

    ウズトンジョン、ウズちゃん、君は人を傷つける人にならないことを願います。








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    非公開コメント

    こんにちは。いつも拝見しております。
    シルクロードの民話の本で、男子の名前の末尾にジャンを付ける愛称を読みました。なるほどそういうパターンの命名だったのか!
    そしてラフマットさん、ウズベキスタンツアーでお世話になった通訳さんの一人です。人気がある名前なんですね。似たような意味と発音でラヒムさんという名前もあるようですが、派生語なのかなあ。

    Re: 淡水魚様

    淡水魚さま

    いつもありがとうございます。

    > シルクロードの民話の本で、男子の名前の末尾にジャンを付ける愛称を読みました。

    jonは ジョンとも ジャンとも 読めまして、
    アブドラジャン という少年が主人公の有名なソ連映画もあります。

    bek がつく人も多いです。
    本来は「~王子」的なニュアンスみたいです。

    同様に女性には xonをつけますが これも ハンとも ホンとも 読みます。

    面白いのは、これらのジョンやらベックやらホンやらは、
    初めから名前にくっついている人と、
    本来の名前にニックネーム的に付け足して呼ばれているだけの人と、
    二通り いるってことです。


    >ラヒムさんという名前もあるようですが、派生語なのかなあ。

    ラヒムも慈悲深いというような意味があるので、派生語なんでしょうね。
    ラヒムベックさんもいます。

    また、全部が全部ではないですが
    子音で終わる名前は、最後にAをつけると女性名になります。
    ラヒマさんがいるかはわかりませんけれど
    アジムくんとアジマちゃん とか
    ノジムくんと ノジマちゃん とか。

    詳しい解説をありがとうございます。オシュと聞くと、地名よりも先にプロフみたいな炊き込み料理を思い出します。またビシケクも乳製品の発酵用の道具または発酵過程の状態を指す名詞だったような。綴りを知らないので、あてずっぽうな推測です。
    なおタタール共和国の首都カザンは大鍋に由来する地名とのこと。おいしそうな地名ばかり覚えています。
    女子のxonは、ビビ・ハヌムモスクや加藤九ゾウ先生のアイ・ハヌム遺跡を連想します。民話にもトゥラベカ・ハニムという武芸の達人のお姫様がおいでです。
    プロフィール

    チモラーシカ

    Author:チモラーシカ
    ウズベキスタンの首都
    タシケントで
    働いたり 趣味に燃えたり
    壊れまくる冷蔵庫に泣いたり
    の毎日を経て、
    ウズベク暮らし4年目の夏
    日本へ帰ってきました。

    趣味: ものづくり 韓国語
    モットー: 何でも食べる

    帰国して5年
    経ちますので
    情報はどんどん
    劣化していきます。
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