アメリカのウズベク人
頻繁に「ウズベキスタン」という名前が登場する。
大抵が武器か麻薬の密売ブローカー
あるいは大統領選に乗じたテロリスト
というような設定で、
一昔前なら中東系 二昔前ならソ連に押し付けていた
国際的悪役を、今やウズベクに担わせている節がある。
そのような実態があるから描かれるのか、
それとも完全なイメージかは分からないが、
数年前にもニュースになった「オバマ暗殺疑惑でウズベク人逮捕」が
また起きた。
今回はイスラム国まで絡んでいるという。
ウズベキスタンは国教がイスラム教スンニ派ではあるが
感覚的には比較的ゆるい国で、
金曜は休みではないし アザーンは聞こえないし
お酒も飲むし スカーフをかぶらない女性の方がはるかに多い。
私たち日本人が神社仏閣に行けば
何となく お賽銭を投げて手を合わせるけれども
特別信心があるというわけではない、
というレベルよりは ずっと生活に密着していると言えるが、
それでも家庭差個人差は大きく
何と言ったらいいのか、時折見かける新興宗教にハマった人や
大変熱心なことで知られる韓国のキリスト教徒など
物凄い信心深い人を目の当たりにした時に感じる
怖さあるいは凄みのようなもの は 私はウズベクでは感じたことがなかった。
私の知る学生も、タリバンやアルカイダだけでなく ウズベキスタンイスラム運動をも
題材にして批判的なレポートを書いたりしていたし、
来日中だったアジモフ副大統領は先だってのIS人質事件での所業を
ならず者の行為と批判したし、
国民の多くは 過激な原理主義への理解は示さない。
それでも、アメリカにいるウズベク人は犯罪者かテロリスト のように思われているのは
なぜなのだろう。
アメリカの長期ビザを取るのは、コネや在住親族がいないと難しいし
資金も要る。にも関わらず持ち出せる外貨は制限がある。
そうそう容易に誰もが渡れるわけではない。
あちらにいるウズベク人が肩身の狭い思いをしていないといいのだけれど。
ISIS志願の男3人、米で逮捕 大統領暗殺の謀議も
by CNN 2015.02.26
イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に加わる目的でシリアへ渡ろうとしたとして、
男3人が25日、米ニューヨークとフロリダ州で逮捕された。
調べによると、男のうち1人はオバマ大統領の暗殺について話し合っていたとされる。
ただ米連邦捜査局(FBI)の調べに対し、「現時点で手段はなく、
すぐに実行に移す計画もない」と供述しているという。
逮捕されたのはカザフスタン出身の19歳の男と、
ウズベキスタン出身の24歳と30歳の男で、
外国テロ組織への物的支援などを企てた疑いが持たれている。
3人ともニューヨーク市ブルックリン在住で、当局が2014年8月から行動を監視していた。
3人のうち2人は25日に出発する予定だったといい、
1人はトルコ行きの便を乗っ取って「イスラム国」に向かい、
ISISに機体を提供する計画を口にしていたとされる。
さらに、兵士を襲撃する目的で米軍に入隊する計画についても話し合っていたという。
19歳の男はニューヨークのJFK空港でトルコ行きの便に乗ろうとしていたところを逮捕され、
別の便に乗る予定だった24歳の男はブルックリンの自宅で逮捕された。
フロリダ州で逮捕された30歳の男はこの計画に手を貸し、資金面で援助していたとされる。
3人はオバマ大統領暗殺計画のほかにも、
警官殺害やニューヨーク市内に爆弾を仕掛けることなどを話し合っていたという。