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    ウルゲンチ・ヒヴァの旅⑫ お土産を買うの巻 前篇

    イチャン・カラの中は、入った途端に お土産物屋さんが

    バーン!と お店を広げていて

    カラフルな手作りアドラス傘を広げた屋台も

    ドーン!と 続いたりして
    アラクリ・ハン・メドレセ前 (350x263)
    土産物屋 (263x350)
    すごくテンションが上がる。

    何買おう、ワクワクって覗いてみると

    気に入るものがあるかどうかはその人次第だろうけど。

    でもヒヴァのお土産は 結構面白いと思う。


    ほうぼうの観光施設内に 日がな一日座っているおばちゃんは

    大抵編み物をしている。
    キョフナ・アルク (3) (350x263)

    何を編むのか、といえば もちろん これ↓。
    靴下 (2) (350x263)

    ユルタ(遊牧民のゲル)の魔除け模様としてもおなじみの

    うずまき模様を編み込んだ室内履き。

    素朴な2色使いもあれば

    模様を刺繍で縁取ってシャープに際立たせたタイプもあり。

    配色は おばちゃんの気まぐれと 毛糸の都合。

    いろんな色柄サイズから、お好みを探すのは楽しい。
    靴下 (350x263)
    中でも、この↑ハイソックスタイプは かなりオススメだ。

    まず何より、本当に暖かい!

    そして北欧テイストの色を選べば 履き姿も かなりカワイイ!
    靴下

    クリスマスが近づくこの時期、吊っておくのも絵になるかなー。
    靴下とツリー

    彼も気に入って履いているし

    老若男女問わず好評だ。

    目の前で編んでる人の手仕事品は あまり値切れなくて

    私は20,000ソム(当時750円)で買ったけど

    ハートの強い人はもっと安く買えるでしょう。


    同じく私のオススメは、以前も紹介したことのある

    この ラクダちゃん腹巻↓。
    はらまき
    まぁダサいけど、

    まぁあったかいから、巻いてごらんなさいって。

    キャメル×ラム ウール 20000ソム(750円)と、

    キャメル ウール100% 25000ソム(1000円)とがある。

    好きな手触りで選ばれたし。


    ヒヴァでは、他の地で見ないようなカバンを見つけることが多い。

    例えば ウズ各地の名勝をプリントしたトートバッグ。
    お土産 ウズトート2
    お土産 ウズトート

    ヒヴァならではの模様で、木彫りやスザニに多用されているモチーフを

    プリントしたマリン風のポシェット。
    ヒバの模様

    500円とか1000円といった価格で 買いやすく、

    日本でも使いやすいデザインはウズでは貴重。

    ただ、こういう ちょっとしゃれたものは

    在庫がない。現品限り。一点もの。これもウズ流。

    もし気になるものを見つけたら、買っておいた方が良い。


    オリジナルなお土産にこだわる向きは、

    服を仕立ててもらうのは いかが。
    テーラー

    エスニックな服を着たマネキンが立っている土産物屋の中には

    ミシンを置いているお店も結構ある。

    試着して、なんかブカブカで だっせ、とか思っても

    大丈夫、アタシが今ちゃちゃーっと縫っちゃるから お買いなさいよ!って

    ぴったりマイサイズにお直ししてくれる。

    また、気に入ったアドラスの反物で

    テーラーメード も可能。

    シンプルなワンピースやスカートくらいなら

    イチャン・カラを ひとまわりして来る間に出来上がる。


    レストランの回で紹介した アートレストランのある

    アラクリ ハン メドレセには、
    アラクリ・ハン・メドレセ (350x263)

    フェルガナ マルギランの工芸家センターの染色職人さんが

    時折出張して アトラスの反物、バッグ、ポーチなど マルギランのお土産を売っている。

    他にも ベカサムやジャンダ織りのストールなど

    ちょっと他で見ないウズの織物があって いつも掘り出し物に出会える。

    先述のトートバッグもここで見つけたもの。

    メドレセ内 右手中央あたりのドアのないオープンスペース。

    布好きにオススメだ。


    次回は、職人の手仕事を買う の巻。

    スザニや木彫りの工房を訪ねます。

    ウルゲンチ・ヒヴァの旅⑬ 職人の手仕事を買うの巻(お土産後篇)

    ヒバのモチーフは、スザニに 絨毯に 木の扉に 宮殿のタイルに

    イチャン・カラ中に施されて、繰り返し繰り返し 目にする。
    ヒバのスザニ
    hiva door

    見る度に、その細かさ、複雑さ、曲線の優美さに 圧倒され、

    そして手に入れたくなる。

    何とか一つ、この模様が入ったものを記念に。

    ところが、スザニは高い。絨毯はもっと高い。木彫りは高くて重い。

    そんな訳で 私は 昨日の500円のプリントポシェットには大感激だった。
    ヒバの模様


    さてヒヴァは、殊にスザニが美しい。

    テクニックはごくシンプルなのに、

    立体的で丁寧で、柄が特別だからだとおもう。
    hiva szani2


    イチャン・カラ内には、スザニセンターがある。

    目抜き通りに近い方では

    上記のような大判のスザニや 惚れ惚れするほど美しいクッションカバー、
    hiva szani1

    麗しい細かな模様の絨毯が飾られ
    hiva carpet
    ヒバ絨毯

    その製作工程も見ることができる。
    絨毯工場(スザニセンター) (263x350)
    ヒバ絨毯工場
    本当に良いものを買いたい人なら、ここはどれを買っても外れがない。

    私はあちこちで 壁掛け用や帯用やクッションやバッグやベルトやらで、

    もろもろのスザニグッズに総額600ドルくらいは費やしていることになろう。

    もしあの全てを買わないでいたら

    ここで1枚買えたかも~、と 一瞬後悔するほど美しいものばかりだ。

    いや、でもスザニの帯は絶対欲しかったものだし、

    みんなとっても気に入ってとっても悩んで買ったものだから、良いの。

    ここで買えなくっても、あたし平気。

    だって、 ここから少し奥まった裏通りにあるスザニセンターの本部には

    手頃なスザニの小品が沢山あるからー。
    ヒバのスザニ土産

    なんと400円くらいから。

    額に入れれば かなり素敵に見えるはず。

    無地の帯やバッグにつけるのもアリですね。


    こんな風に刺している所を間近に見られるし、
    ヒバのスザニ工房

    刺し方を教わったり、うわぁうわぁと声をあげてばかり。
    hiva szani3

    一作品仕上げる苦労を実感することができるだろう。


    男の手仕事は 木彫りだ。

    イチャン・カラのあちこちで こうした幼き職人が
    ヒバの職人たち2
    ヒバの職人1
    トンテンカンテンやっている。

    作っているものは、家具だったり お土産だったり。

    ウズ土産の定番の ラウヒ(折り畳み式 コーランの書見台)や
    バラク・ラウヒ (250x188)

    折り畳み式かごも見かけるが、
    かご

    この辺はタシケントの方が得意。


    ヒヴァの特色はやはり彫刻。

    カッティングボードや
    ヒバ土産 木彫り
    フォトフレームが ヒヴァらしい。

    最近は、ケイタイで動く扇風機なんかもある。
    ヒバのお土産 扇風機

    ミナレットをかたどった置物もあったので、
    ミナレット土産
    これを塩コショウ入れにしたらいいのに、と あちこちの店に強く薦めておいた。

    それだけで いろんなウズレストランが テーブル分だけ仕入れてくれるじゃない。

    でもね、反応は 「あ~、ハハ」。

    やる気出せよ。


    マスターとなった職人さんが手がけるものは、

    注文を受けて作る 文化財の修復などに使う こうした扉。
    乙嫁の戸

    漫画「乙嫁語り」を読んだ人なら ちょっと感激する光景だと思う。

    こういう扉がゴロゴロしているのだから。


    そして、タプチャン(縁台)の製作もしている。
    タプチャン50000ドル

    あまりにも見事な彫刻で、おいくら万ソムか聞いてみた。

    シッピング代込みで 50,000ドル(当時500万円)だって。おほ。


    楽器屋さんでは、お遊びのミニチュア楽器が
    ヒバ土産 ミニ楽器

    800円くらいから。

    ちゃんと弾けるって、一曲奏でてくれたけど

    私の腕ではその再現ができないので今はオブジェ。


    ウズじいの焼き物も ウズ土産の定番。
    ヒバ土産 うずじい
    私は こればっかりは欲しくないけれど、↑の

    タプチャンでゆんたくしているタイプは ちょっとカワイイなと思う。

    ウズじい抜きのタプチャンセットだったら、買ってたけれど

    ウズじいは しっかりタプチャンにくっついている。


    そしてこのウズじいの左奥に 今年の夏にオープンした COCOONでは

    農工大×JICAのプロジェクトで作った アトラス・アドラスを使った製品が

    並んでいる。

    アドラス・テディベアをはじめ
    アドラス熊

    手作りのシルクグッズを 是非連れて帰ってきてください。


    そして、この空とタイルの色を目に焼き付けて
    うろこ雲

    4泊5日の ヒヴァから始めるウズのWEB旅は 帰路につきます。

    世界でウズウズ ~日本篇

    TVを見ていても、 あっ!今ウズいの映った!ウズかった!

    街を歩いていても、これウズっぽ~い!

    ほらほらほらほら! を連発する私。

    はいはい、何でもウズに見えるんだねー、と彼。

    ムッ 本当なんだぞ。


    ウェンツ君が 首にぶら下げているスカーフは

    日本人になじみにくいと思われていた さくらももこチックなスザニ。
    スザニだ


    日本の住宅メーカーのインテリア集で

    ベッドカバーになっているのも 大判スザニ。
    カフェコーデ


    日本のハムメーカーのCMの隅っこに映っているのは

    グリーン一色のスザニのクッションカバー。
    ソーセージスザニ


    日本の家具メーカーが出しているソファの生地(イタリア製)は

    まるでサマルカンドブルーのスザニ柄プリント。
    ウズいソファー


    もちろん、スザニはアフガン~インド~中近東~北アフリカにまたがる

    広い地域でみられる工芸で、

    このトルコ モロッコ雑貨ブームにあっては

    誰もウズベクを意識してコーディネートしているわけではない。

    ない。

    分かっているけど、ハッとしちゃう。

    ウズい! 今 ウズいのはナウいのよ、ちょっと。

    ほらほらほらほら!って言っちゃうのよ、もう。

    ね?

    ウズい食卓

    朝食は ウズのティーポットで紅茶をいれ

    ウズのマリナ(ラズベリー)ジャムたっぷりのトースト。
    マリナジャム
    至福の香りだ。

    しかし1ℓのジャム瓶にも底が見える日が来た。
    マリナジャムの最期
    前後して キルギスのハチミチまで無くなった。

    今は最後のひと瓶、ウズのハチミチを大事に大事に食べている。


    ウズを去る日に最後のお茶をしたマダム自家製の

    フレッシュなミントティーも、

    残りが心もとない量になってきた。
    ミントティー

    こうやって、家からウズ食材が消えていくと

    その分ウズから遠ざかったんだと実感することになる。


    荷造りをする時は、ちょっと恨んだ私の物欲だけれど

    こうなった今となっては、

    器をたくさん買っておいてよかった、と 心底 思う。


    我が家では日常的に活躍しているウズベクの器たち。

    ほうじ茶もウズのチャイニクでいれ チャシクで飲む。

    お餞別で頂いたウズ茶碗で お抹茶を点てたり、 
    ウズ抹茶

    人間国宝の先生の器でうどん食べたり、
    ウズベクの器

    いつもの食卓がウズの延長にある。

    そう思えばちょっとハッピー。


    そう言えば、上述の1ℓのマリナジャムの次に開けたのは

    ロシア土産のジャムなのだけれど…。


    8歳まで、私の朝食はいつも同じだった。

    トーストに バタと いちごジャム。

    ただ ある時期だけ、

    ものすごく大瓶で いちごとは違うジャムを

    長いことかけて食べていたことがある。

    いちごではないベリーの絵が描かれ、

    いちごより酸味が強くて、小粒で、色が暗いそのジャムは、

    とにかく美味しくて、

    全く減る気配のない大きな大きな瓶が とても頼もしかった。


    あれは何のジャムだったのだろう。

    ずいぶん経ってから、父の友達が

    ソ連経由で外国に行った時のお土産だから

    おそらく ソ連のこけももジャム だったんだろう、という

    頼りない記憶が 父から出てきた。

    それから私は信州や福島や北海道や、

    とにかく こけももジャムを見つけると必ず買った。

    ツルコケモモの英名はクランベリーだ、

    IKEAのリンゴンベリーは こけもものことだ、と聞いては試した。

    そうしてその度、この味じゃないと落胆してきた。

    遡れるものなら あの食卓に戻って、ジャムのラベルを見てきたいと思った。


    ソ連文化の色濃いウズベキスタンに暮らすと、

    夏の間にジャムを煮る その保存容器は まさしくあの大瓶だった。

    あれはやはり ソ連のジャムだったことは間違いがなさそうだ。

    ロシア出張に行くという人に、私は こけももジャムをリクエストした。

    だが結局、ウズベクではウズベクのフルーツで作ったジャムが

    一番美味しくて そこでしかできない贅沢だ。

    たいした期待もされていなかったロシア土産のこけももジャムは

    出番がないまま、日本へやって来た。


    さぁ ようやっと

    何十年かぶりの ロシアの こけももジャムとの再会である。

    どんなもんだろう。

    あの頃のように バタを塗ったトーストにのせ ほおばった。

    意外だったが、

    あぁ、何と懐かしい!この味、きっとこれで合っている。

    ソ連のジャムと ロシアのジャム。

    タイムスリップ完了。

    ロシアの風土で育った こけもも には特別の味わいがあるのだろうか。

    ウズに行っていなかったら、

    きっと 再びロシアのジャムを食べることなんて無かったろうし

    子供の頃のあのジャムを探し当てた、というアハ汁も出なかった と思うと

    ウズ行きには縁というかそれ以上、もう運命を感じてしまう。

    たかがジャムでね。 運命って(笑) でもそうなのよ、やっぱり。


    プロフィール

    チモラーシカ

    Author:チモラーシカ
    ウズベキスタンの首都
    タシケントで
    働いたり 趣味に燃えたり
    壊れまくる冷蔵庫に泣いたり
    の毎日を経て、
    ウズベク暮らし4年目の夏
    日本へ帰ってきました。

    趣味: ものづくり 韓国語
    モットー: 何でも食べる

    帰国して5年
    経ちますので
    情報はどんどん
    劣化していきます。
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