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    てとてとてとて

    母が死んだ。

    闘病中の母を置いて 海外にいく不義理な娘に

    わたしがウズベクにいる間は 頑張る と言って

    ウズベクにも 2度 遊びに来た母だったが、

    やはり病気は待ってくれなかった。

    幸い 私の帰国は 充分に間に合い、

    しばらく穏やかな時間を共に過ごした後 看取ることができた。


    それでも、このブログは 母に面白がってもらうために書き始めたものなので

    なかなか 再開できずにいたが、

    具合でも悪いのかと 心配の声を頂いてしまった。

    もう旧正月、テトを迎える。

    私も 気持ちを新たに 少しずつ書いてみようと思う。


    母は 憧れのシルクロードに行けたことを とても喜んでいた。

    中でも、チムガンの山の風景は 帰国後もよく夢に見ていたという。

    夢に見るほど素敵なウズベキスタンを、

    これからも紹介していけたら嬉しい。
    チムガン

    海外にいる時に日本で不幸があったら

    ウズベクに興味を持って このブログを読んで下さっている方に

    こんな記事をお目にかけるのはどうかと思ったが、

    海外在住時に 身内に不幸があったら…それは誰にも無い話ではない。

    もしもの時の参考になるかもしれないと思い直し、

    母のケースを書いてみることにする。

    (本当は、やっと私の目処が立ったので気分が良いのです、それだけなのです)



    叔母からの連絡で、できるだけ早く日本に戻った方がいい状況だということを知った。

    なんとか仕事に都合をつけて、飛行機を探した。

    帰国にあたって、まず直面したのは

    ウズベキスタンから日本へ帰る飛行機が

    毎日は飛んでいない、ということだった。

    シーズンによるが、私の時は

    ソウルでのトランジットが必要な

    アシアナ航空と大韓航空は 同じ曜日に 週2便ずつしか飛んでおらず、

    唯一の成田直行便である ウズベク航空は 週1便。

    私のタイミングで一番早い便は ウズベク航空だった。


    片道か、往復か を迷ったが、往復を勧められた。

    ウズベク航空は 1カ月、3カ月、6カ月のチケットがあり

    それぞれオープンではなく クローズチケット。

    帰りの日にちがまだ分からない、と伝えると 期間内最長の日付で発券された。

    復路日程変更は チケットやシーズンによって変動はあるそうだが、

    チケット期間内の場合は +€30(約3,700円)で、

    有効期限を過ぎる日程変更は +€300(約37,000円)で、

    日本事務所への電話一本で 対応してもらえる。

    チケットそのものは 往復 $1121(当時約93,000円) だった。


    母が死ぬ前に やっておいて良かったことは、

     昨年夏の 母の家の断捨離と モノの配置の把握

     母と自分の続柄の分かる戸籍をとっておくこと

     母の銀行の定期預金を全て解約すること

     自動引き落とし等に最低限必要な残高を残して 預金をおろすこと

     母のクレジットカードを全て解約すること

     母の会員登録や年間契約しているものを確認し解約すること

     母の年金、保険、預金、税金の資料、ハンコ をわかるようにまとめておくこと

     各種パスワードや暗証番号を聞きだしておくこと

     母の郵便物を私の滞在先に転送させること

     母にエンディングノートと遺言状、死を知らせたい人リストを書かせること

     母が希望する葬儀形態の相場や流れを調べておくこと

     母が最後に着たい服や お棺に入れるもの、遺影用の写真を入院先に置いておくこと

     給付金や保険金請求などに必要な書類が何か 調べておくこと

     自分の年金手帳をさがしておくこと


    しておけばよかったこと

     母の 生まれた時から今までの本籍地を 聞いておくこと


    母が死んでから しなければならなかったこと

     自分の住民票を日本に移し、印鑑登録すること

     母の生まれてから死ぬまでの除籍謄本の必要部数を確認して各自治体に請求すること

     母の住民票の除票をとること

     母の保険証を返納し 葬儀代の還付手続きをとること

     母の年金証書を返納し 未支給年金の受給手続きをすること

     母の給付金、保険金、マイル相続の請求をすること 

     母の前年度の確定申告

     母の準確定申告の必要の有無の相談

     自分の相続税申告の必要の有無の相談

     母の家の片づけと明けわたし

     売るもの、寄付するもの、自分が引き取るもの の配送

     母の死のお知らせハガキの作成、宛名書き

     母の携帯、NHK受信料 などギリギリまで使ったものの解約

     銀行口座の整理

     自分の日本での郵便物転送先を確保し 実家から登録変更すること

     自分の住民票を ウズベキスタンに戻すこと


    自分が 日本を離れることを断っておいても、

    母の死を知った人たちから

    お線香や お花を 送りたいといった申し出は相次ぐ。

    知らせるタイミングや 内容にも注意が必要だ。

     
    人が一人死ぬというのは 誠に大変なもので、

    兄弟のない私は、あとはよろしくと頼める人もなく

    母がお骨になったから 翌日 日本を離れる、というわけには とても いかないのだった。

    少なくとも 死後3週間は 日本にいる余裕が欲しいところだが、

    除籍謄本の請求先があらかじめ全て分かっているなら、

    これは2週間に短縮できるかもしれない。

    キビキビ動ければ、の話だけれど。


    タシケントに戻ったら再び 在留届を出し、

    在外選挙権を復活させる。

    これで ほとんど全てだ。


    皆さんには こんなことが役に立たないよう祈ります。

    でも、もしもの時慌てないように、

    そして また海外に スムースに戻ることができるように、

    そのためには 日本で あまりボ~っとはしていられない、ということなのだ。


    海外にいると、もともと離れている日本の家族の死は

    あまり意識しないかもしれない。

    きっと、この次 日本に帰国する時

    ただいまを言う相手がいないことに 失った実感が得られるだろう。

    その時 ボ~っと 哀しみにくれればいいのだと思う。




    またつくっちゃったアドラス

    チモラーシカ☆ブランド 第3弾。
    コースター

    コースター。

    コースター 2

    和によし、エスニックによし、スカンジナビアによし、な マルチプレイヤーに。


    今回は、納期1カ月で頼んでおいた 縫い子さんに

    母のことで急な帰国になったと 電話をしたら、

    縫い賃を取りそびれたら困ると思ったのか

    明日までにやる!と 頑張ってくれた。

    そのせいかしらん、それともウズベクスタイルなのかしらん、

    全部サイズが違うし、全く正方形じゃない…。

    でもそこがまたカワイイ。

    ダメなとこほどカワイイんだもんなぁ、もう…偏愛?

    日本映画祭 再び

    タシケントのドムキノ(ドム=ハウス キノ=シネマ)で、

    日本映画祭が開催される。


    ↓去年のバナー
    日本映画祭

    昨年の映画祭では、市川崑の どら平太 を観た。

    時代劇のせいか、観客の殆どが 中高年のウズベク人。

    ふすまが サッと開いたところに 敵がずらりと居並ぶシーンでは

    日本なら「 息を呑む 」が、ウズベク人は おぉっ!と「 声を漏らし 」た。

    こういうのが お国柄なのかなぁ と思って 面白かった。

    笑うところでは笑い、話の筋も 楽しんでいたようだ。


    今回の目玉作品は スウィングガールズ だそうだ。

    女子高生たちが華やかで 音楽は国境を越える 王道の青春もの という部分では間違いない。

    JAZZやるべ!の東北弁も 日本語学習者には ウケが良さそうだ。

    ただ個人的には、食べ物を粗末にしていたり

    描かれる若者たちの感覚が許せなくて 結構イライラさせられた映画だった。

    同じ監督なら ウォーターボーイズ の方が 格段にすき。

    やっぱジョシコーセーより 爽やか男子シンクロの方が 観ていて楽しいお年頃なのか。


    3月15日(金)
     18:00開会式の後 スウィングガールズ(2004年)上映 ※上映時間105分

    3月16日(土)
     ①15:00~ 秒速5センチメートル(2007年) ※上映時間63分
     ②17:00~ トロッコ(2009年) ※上映時間116分

    3月17日(日)
     ①15:00~ ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年) ※上映時間96分
     ②17:00~ スウィングガールズ(2004年) ※上映時間105分

    3月18日(月)
     17:00~ ゲゲゲの女房(2010年)※上映時間119分

    入場無料、入場自由。

    いずれの作品も台詞は日本語で、ロシア語字幕付。


    私は今年は トロッコ と ゲゲゲの女房 を観たい。

    でも映画版ゲゲは 向井理君じゃなくて、クドカン…

    紹介したくない日本

    私がタシケントで一番好きなのは、

    ウズベキスタン美術館だ。

    ウズベキスタンの美術工芸の粋が集まっている。


    この美術館の中には、なぜだか 韓国コーナーと 日本コーナーもある。

    韓国は 一昨年 歴史博物館に よりモダンな 韓国ブースをつくったが、

    この美術館にも展示品を寄贈しているらしく、それらしいものが飾られている。

    とにかく韓国は、高麗人への帰属意識政策で

    ウズベキスタンでの韓流文化振興に予算を割いているのだ。

    JICAと同じように KOICAがいるし、

    韓国教育院での韓国語の普及にも熱心だし、

    韓方鍼灸院まで開設している。

    それに比べると、日本は 文化振興に特別な予算を割いていないので

    ウズベキスタン美術館の日本コーナーの展示品は みっともない。

    てかてかテロテロの安っぽい キモノ とか

    趣味の悪い 根付 とか

    品のない 布袋さま とか。
    布袋

    もう少し何とかならないだろうか。

    シルクロードのつながりを感じさせるような、ステキな日本を見てもらいたい。

    ウズベキスタン美術館

    ウズベキスタン美術館は

    ウズベク美術工芸はもちろん、ロシア・ソ連時代の芸術まで

    幅広くこの国を彩ってきた美 を見ることができる。


    例えば ミニアチュール(細密画)は、

    私は 現代のものはあまり好きなタッチのものではないが

    本来のものは とてもとても素敵なのだと この美術館ではじめて認識した。
    ミニアチュール

    スザニのコレクションも大変素晴らしいし
    スザニ ウズ博

    女性の胸元や腰を飾るテープの緻密さも じっくりと見ることができる。
    テープ

    アトラスは殆ど銘仙の様で 懐かしい気持ちにさせられる。
    絣2
    絣

    ゆったりしていて 見やすく、
    ウズ博

    特に建具のコーナーは シルエットがとてつもなくステキだ。
    衝立はエスニック

    モダンな印象の アラビアン カリグラフィー。
    アラビック書道的な

    帝政ロシア時代の家具や、

    近代絵画のコーナーもあり、

    スザニの温かみをそのまま切り取ったような絵もあれば、
    ウズベクスキー

    カンジンスキーも 見られちゃう。
    カンジンスキー
    プロフィール

    チモラーシカ

    Author:チモラーシカ
    ウズベキスタンの首都
    タシケントで
    働いたり 趣味に燃えたり
    壊れまくる冷蔵庫に泣いたり
    の毎日を経て、
    ウズベク暮らし4年目の夏
    日本へ帰ってきました。

    趣味: ものづくり 韓国語
    モットー: 何でも食べる

    帰国して5年
    経ちますので
    情報はどんどん
    劣化していきます。
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