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    二冊目

    2013年5月の記事

    私はアドラスとスザニの表紙の なんでも帳 を買っている。

    当時は何に使おうか、と書いたけれど

    実は秘かに 将来育児ノートになると良いな と思って買ったものだった。


    そうして ウズ太郎のエコー写真や妊婦健診の結果などを貼りながら

    つけ始めた育児日記、結構分厚い帳面が このほど2冊目に突入した。
    手帳

    あっという間の十月十日、そして てんやわんやの100日。

    ウズにいる間、あれだけ毎日更新していたブログも

    ひと月に一件 書くのがやっと。

    ウズに関するイベントなどがあっても参加できないし。


    それでも、妊娠中に応募した

    東京農工大の アトラス ハンディクラフト展が

    現在 富岡製糸場で 特別展示されていて、

    うまくいけばウズのcocoonで商品化できるかもしれない(かも、かも しれない)

    というお知らせをいただいた。

    大きなお腹で 前かがみになりにくい中

    ウズを思って夜な夜な作ったアドラスの小物達。

    商品として世に産まれ出てくれたら ウズ太郎の兄弟だもの、

    本当に嬉しいけれどなぁ。

    とっとこウズ太郎

    チモラーシカは サマルカンドの少し先のウルグットで

    かわいらしいスザニを1枚 手に入れました。

    マイスザニ

    スザニには、小さなザクロが いっぱいに縫い取られていました。

    ザクロは実がたくさん入っているので、

    寝室に飾ると子宝に恵まれる という言い伝えがある模様です。

    けれどチモラーシカは、タシケントの家では そのザクロのスザニを

    ずっと暖炉の上に飾っていました。


    やがてチモラーシカは日本に帰り、

    「このブログにはたまにしか登場しなかった彼」と

    ゆっくりゆっくり家を整えはじめました。

    チモラーシカは タシケントでの暮らしを少しでも思い出せるように、

    少し大きめのベッドを買いました。

    そしてタシケントの暖炉で毎日眺めていたザクロのスザニを

    そのベッドにかけることにしました。
    鳥部屋4


    タシケントでは ただチモラーシカの目を楽しませていただけのスザニは

    ベッドカバーになった途端 その力を発揮しました。

    チモラーシカのお腹に、子宝が宿ったのです。


    お医者様に診せると、子供は男の子でした。

    チモラーシカは その子をウズ太郎と名付けて

    お腹が大きくなるまで それはそれは大事に育てました。

    大好きな お酒も お茶も お寿司も 血の滴るステーキも チョコレートも

    チーズも 明太子も 卵かけご飯も ウナギも 我慢しました。


    ウズ太郎はお腹の中で元気に育ち、

    チモラーシカがキュウリを食べると ぼこん とお腹を蹴りました。

    チモラーシカがプロフを作ると、玉ねぎを炒めている時から

    ぐるんぐるんと でんぐり返しをしました。

    チモラーシカが音楽を聞くと、手足をバタバタさせて踊りました。


    産まれてくる前から、なんてウズい子なんでしょう。

    チモラーシカは、ウズ太郎が生まれて大きくなったら

    いつか一緒にウズベキスタンを訪ねたいと思いました。


    産まれてきたウズ太郎は、ウズ太郎の名前を卒業し

    新たな名で呼ばれることになりました。

    けれどウズ太郎の痕跡を、神様はちゃぁんと残してくれました。

    ウズ太郎のお耳は ミフラーブの形をしているのです。
    ウズ太郎の耳フラーブ

    ウズ太郎は 自分のベッドに初めて寝た日、

    壁に自分のお耳と同じ形の青い模様を見つけると

    ずっと眺めては 嬉しそうに笑うのでした。
    ウズ太郎

    チモラーシカはそれを見て、ウズ太郎はやはり血を分けた子で

    自分のウズ愛はDNAに書き込まれるレベルだったのだと思いました。


    ウズベキスタンには紙オムツもありますが、

    家の中ではオムツをしません。

    木の管をお尻にくっつけて、布でぐるぐる巻きにして

    ゆりかごで寝かせます。

    ぐるぐる巻きになった赤ん坊は よく寝ます。

    お尻が濡れないので お腹がすくまで泣きません。


    チモラーシカは夢見ます。

    あぁ、今もウズベキスタンだったら。

    私はゆったりした気持ちで

    おむつかぶれも夜泣きもない子育てができるなぁ。


    けれどここは日本です。

    チモラーシカは ウズ太郎の紙オムツをせっせととり替えながら

    ぐるぐる巻きだけは やってみることにしました。

    そして ウズ屋敷には不似合いな イマドキのハイローチェアを揺らすたびに、

    ウズベキスタンのカワイイゆりかごを 買ってくれば良かったなぁと

    遠く空を仰ぐのでした。

    日本の家をウズくする⑤ クッション

    軽くてかさばらないという理由で、

    気軽に買いまくっていた ウズのクッションカバー。

    日本に戻ってから ワタを詰めてみると、

    ちょっと驚愕の数…
    クッション

    それでもあちこちの部屋に分散させ

    リビングに残された精鋭に、

    頬ずりしつつテレビを見たり

    よだれを垂らしてうたた寝したりするうち、

    特に↑奥列中央の一番お気に入りのスザニちゃんが

    なんだかワントーンくすみ、縫い目が裂けたりしてきた。


    ホント、ウズの人たちは 縫い代をあまりとらないで

    ジャカジャカ縫っちゃう傾向にあって

    袋縫いとか二重縫いとかもしないので、

    ただでさえ 太糸で割れやすいアドラスやスザニ地なのに

    それで仕立てたものが ますます裂けやすいんである。


    というわけで リメイクを実行した。
    クッション リメイク


    さて、タシケントにいるとき

    ドロップ型のビーズクッションを
    ドロップクッションこういうの
    好きな布でオーダーできる

    工房があって、私はずいぶん迷っていた。

    座り心地はとても良かったし

    アドラスで作ったら さぞカワイイだろうと思ったが、

    でも座ってゴロゴロしているうち裂けてくるんじゃないか。

    それに日本に戻るとき

    ドロップ型の場合、中のビーズもろとも持ってこないと

    ちょっと困るかも。

    でもそれでは かなりのシッピング費になってしまう。


    そんなこんなで 諦めたのだけれども

    今週、無印良品で ビーズクッションをセールをしていたので

    思わず買ってしまった。

    そして 在庫のアドラスをカバーに縫いつけてみた。
    クッション ちょいたし

    お、なんか ウズいじゃーん。

    嬉しくて座った途端 あまりの気持ちよさにストーンと眠りに落ち、

    さっそく寝汗でシミをこさえた。

    続きを読む

    ウズの灯り

    1年前、タシケントの陶芸教室

    帰国直前に焼きあがった 私のランプ用 壺。
    ランプ壺
    壺に見えるけど筒状になっていて

    日本で適当なランプを見つけて この筒壺をかぶせ

    ランプシェードにアドラスを巻けば なんなく完成、という目論見だった。


    帰国して割とすぐ ランプに組み立ててはいたものの

    日本に居ぬ間に ミシンがすっかり固まってしまって

    シェードは1年間 市販品のまま。

    この程 ようやくミシンを整備に出して、シェードを縫い上げた。

    アドラスランプ青い鳥アドラスランプあほ鳥

    ↑左は IKEAのランプ、右は 叔母が拾ってきたレトロな木のランプ を土台に

    壺をスポッと はめただけ。

    ランプシェードはどちらも IKEAで、

    付いていた布を外し 型通りに縫い合わせたアドラスを かぶせただけ。
    IKEA-HEMSTA.jpg
    IKEA-EKARP.jpg

    電気の配線とか理系のめんどくさい手間は一切なし。

    値段もランプが2000円、シェードが2500円位なので

    結構お気軽お手頃にできあがった。


    特に このIKEAのシェードは、ウォッシャブルがウリらしく

    布と骨組みが簡単に外せる構造で 大変オススメ。

    骨が三本で、ちょうどアドラスの幅と合うので、

    新聞紙などに型どりをして 3枚はぎ合わせ

    筒状になった上下にゴムを通して

    骨組みにベロっとはめるだけで、

    かなりテキトーなパターンニングでも問題なくハマる。


    お安く簡単に作りたいなーと思って、

    LOFTやHANDSやネットでも色々ランプキットを探したけれど、

    壺はともかく、アドラスシェードのランプを作りたい方には

    これが一番ラクチンではないかな、と思われます。


    他にも 割れてしまったアロマランプのベースに

    キャンドルランタンのガラスカバーがぴったりハマったので、

    材料費ゼロのミニランプも作ってみた。
    アドラスランプ

    アドラスが灯りに透ける様は、

    とても美しくてカワイくて 心躍るし癒される。

    遺伝子

    遺品を片づけていて、

    母が自分で買って しまいこんであったアドラスが出てきた。

    あら?

    私が帰国前に買いだめしたウズウズしいアドラスに

    こんなのがあったような…。


    左↓が母のアドラス、 右↓が私が買ったアドラス。
    アドラスの遺伝子

    母の方が選択眼が甘いので、柄が大きく織りも甘い。

    でも色と模様は おんなじパターンじゃないか。

    親子ってキモい。遺伝子って怖い。

    ギョエ~っと唸ってしまった出来事。

    さて、これを何に仕立てようかな。

    世界でウズウズ ~日本篇

    TVを見ていても、 あっ!今ウズいの映った!ウズかった!

    街を歩いていても、これウズっぽ~い!

    ほらほらほらほら! を連発する私。

    はいはい、何でもウズに見えるんだねー、と彼。

    ムッ 本当なんだぞ。


    ウェンツ君が 首にぶら下げているスカーフは

    日本人になじみにくいと思われていた さくらももこチックなスザニ。
    スザニだ


    日本の住宅メーカーのインテリア集で

    ベッドカバーになっているのも 大判スザニ。
    カフェコーデ


    日本のハムメーカーのCMの隅っこに映っているのは

    グリーン一色のスザニのクッションカバー。
    ソーセージスザニ


    日本の家具メーカーが出しているソファの生地(イタリア製)は

    まるでサマルカンドブルーのスザニ柄プリント。
    ウズいソファー


    もちろん、スザニはアフガン~インド~中近東~北アフリカにまたがる

    広い地域でみられる工芸で、

    このトルコ モロッコ雑貨ブームにあっては

    誰もウズベクを意識してコーディネートしているわけではない。

    ない。

    分かっているけど、ハッとしちゃう。

    ウズい! 今 ウズいのはナウいのよ、ちょっと。

    ほらほらほらほら!って言っちゃうのよ、もう。

    ね?

    日本でもウズい旋風

    70年代っぽい、サイケ!と一目ぼれして

    1年半前に買ったまま眠らせていた アトラスプリントの クレプデシン
    デシン

    ようよう ロングブラウスにすることに決めた。

    デシンチュニック
    このまま着れば チュニック。

    ブラウジングすれば お尻が隠れる ロング ブラウス。

    セットで ショートパンツも作りたかったが 残念ながら生地が足らなかった。


    クレプデシンは、フランス語の チャイナ風ちりめん から来ている。

    ソビエト時代 1950~60年代のおしゃれ着として ずいぶん流行ったようだ。

    大概は真っ白なちりめんで、今も 50年前のデシンよ、とありがたがりながら

    オートクチュールの裏地に使ったりする。


    アトラス柄のプリントは、白ちりめんをベースに なされたから

    プリントものの色彩は とてもハッキリパッキリしていた。

    当時はそれでよかったみたいだが、

    近年はそれでは派手すぎて売れないので

    デッドストックのデシンには、

    ワントーンかツートーン くすんだ色をかけ直すのだそうだ。

    私のデシンも まさにその くすませたもの。


    今のウズベクでは、こうしたデシンは デッドストックを残すのみらしく、

    生地屋に行っても必ずあるわけではないし、

    リピートも出来ない。

    だがレトロな雰囲気で ドレスにするには人気の素材なので、

    デシンを求めるウズベチカは多い。


    手に入れたい方は、チョルスーの生地屋の

    チョルスープラザの並びの半地下の店が 比較的デシンが得意。

    爺ちゃんは非常にスノッブなので、若い店員さんを狙うべし。


    昨年に引き続き、世界的にトライバル柄がトレンドなので

    あっちこっちで、あっアドラス?! という服やカバンに出会う。

    特にCOCUEは かなりのウズっぷり。

    というわけで、今のところ 日本でウズアイテムを着ていても

    全く浮いてない、はず。

    ただスザニのバッグは オバチャマの食いつきがハンパなく、
    madina bag
    皆さん二度見のガン見。

    やっぱ素敵でしょ。そうでしょ。

    夢で逢いましょう

    旅が好き。

    ウズベキスタンにいるときは、その生活自体が旅みたいだったけれど

    今は日本にいることが仮住まいのような 旅の感覚がまだ少しある。

    そして早くも またどこかに行きたい。

    結局 人は日々旅にして旅を栖とする生き物なのか。


    さて、旅の移動時間の必需品は

    本と ゆるゆるソックスと 耳栓と アイマスク。

    アイマスクを ウズ布で作ってみた。
    アイマスク

    ウズベク人には全く馴染みがないらしいアイマスク、

    作っても売れないんじゃない?と言われたけど

    ウズベクが気に入った ツーリストは買うと思う。

    ウズベクの夢が見られると良いな、と思って。

    ジャンダ織りを着る

    昨日の記事のファッションショー、

    メインは昨年 別のイベントに使用された

    ウズベクの各地方をイメージした結婚衣装の数々。
    ウズの乙嫁さん

    去年はマネキンが着ていた衣装もあったので、

    モデルが着るとやっぱり生き生きしてカワイイ。


    スルハンダリヤの男性のトンは、テルメズの北 ボイスンの織物ジャンダ
    ジャンダのトン

    優しい色合いと やわらかな風合いは 目を引く。


    今年始め UzbekFriendsさんもジャケットにしていて、とっても素敵だった。

    やっぱりジャンダを着たい。

    真似っこして、手持ちのジャンダ織りのストールを ジャケットに仕立てた。
    ジャンダ
    私のジャンダはボヤボヤした色味で 顔映りや着デブに不安があったけれど

    シャネル風ツイードジャケット みたいな上品な印象で

    意外と便利に使えそう。


    ギリギリ 出国前日に出来上がったので

    すぐ段ボールに詰めて、昨日ようやく箱から救出。

    まだ一度も着ていない。

    これを着て、根津美術館に行きたい。

    これからも ウズベク スタイル

    チョルスーのアトラス屋さんには

    いったい何度かよったことだろう。

    何時間いたことだろう。

    いくらお捧げしたことだろう。
    宝の山

    ラヒモフ窯の庭が一番心落ち着く場所なら、

    ここは一番心躍る場所。


    ビビっと来た布をお家に持って帰って、洗って干す間の
    アドラスの洗い張り
    なんにしようかな、どの柄を出そうかな、というワクワク。


    デザイン画を描いている時の ときめき。
    デザイン


    そして、イメージが現実のものになった時の

    なんとも言えない興奮。

    ワンピツーピース
    スカート

    デザイナーや縫い子さんと目指す方向性がしっかり共有できた時の一体感。
    ジャケット 

    そうか、これは日本で仕事をしていた時の感覚と似ているんだ。

    やはり私は ものづくりが好き。

    そして、嬉しそうに楽しそうに ものを作ってくれる人が好き。
    ワンピとズムラッドさん
    手仕事マスターが輝いているこの国は、本当に愛すべき素敵な国。

    そしてウズベクの布のカワイさは、永久に不滅。
    プロフィール

    チモラーシカ

    Author:チモラーシカ
    ウズベキスタンの首都
    タシケントで
    働いたり 趣味に燃えたり
    壊れまくる冷蔵庫に泣いたり
    の毎日を経て、
    ウズベク暮らし4年目の夏
    日本へ帰ってきました。

    趣味: ものづくり 韓国語
    モットー: 何でも食べる

    帰国して5年
    経ちますので
    情報はどんどん
    劣化していきます。
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