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    革命的変化に驚かない人たち

    私の彼が国旗のピンバッジを集めていると

    きいたウクライナ人の友達が言った。

    ウクライナの国旗はもう持ってる?

    急がないと、国旗変わっちゃうかもしれないよ。

    なんだったら送ってもらおうか?


    それ、私の彼のコレクションの心配している場合なのか、と問いたい。

    脱CISとなれば、中央アジアの経済も影響を受けるし

    アラブの春よりずっと身近な革命だ、と思うのだけど

    CISの人って 所詮

    革命という響きに慣れているというか

    なんか慌ててない。

    ウクライナの憂国

    ウクライナが大変なことになっている。


    お友達のウクライナ人に 年明けごろ聞いた時には

    大したことはない、

    デモをしている人の多くは仕事がなく

    お金をもらってデモに参加しているのだ、

    そこまで変わりたいと真剣に思っている人の数は多くはない、

    と言っていた。


    デモに参加するバイトなんて存在する国もあるのかと

    その時はそのことが衝撃だったけれど、

    事態はそんな気楽な話ではなかった。

    昨日のニュース映像はそんなものをはるかに上回る衝撃だ。


    同じ国の同じ言葉を話す同じ民族同士が、

    安保闘争の時のように こん棒で叩きあっている。

    自国の市民を同じ国のスナイパーが狙う。

    人が撃たれる瞬間が 高画質で映し出され

    怪我人か死体かもわからない人をズルズルと曳きずって

    前線から後退する姿が たれ流されている。

    もう67人が死亡したという。


    もちろんロシアのテレビ局もこぞってライブ報道している。

    こんなことをすぐそばで垣間見るように

    世界中の人が驚き嘆き眉をひそめ見つめているのに、

    衝撃は受け取っていながら 私達の誰もこの暴力に手が届かない。

    こんな映像を見てしまって良いんだろうか。

    見ながらいろんなことたくさん考えてしまう。

    ロシアって未だに罪な国だ。

    ロシアの脅威

    ブログ更新も夏休みとし、すっかり リフレッシュした矢先

    最近 私のブログがブロックされて読めない、というお声を頂いた。

    なぬ、なぬ、とチェックしてみると

    ロシア語で 「このサイトはロシアの法律に引っ掛かっているためアクセスを制限します」

    「以下のサイトでレジストリをチェックしてください云々かんぬん」

    のような文言が出てくる画面になってしまうではないか。

    私のブログがロシアの法に抵触しているだなどとは

    そんな大層なこと書いているつもりは毛頭ないわけで

    かいかぶりも甚だしいというか、

    そもそもウズベクでウズベクのことを書いているだけなのに

    とんだ誤解で ロシア政府からアクセスをブロックされてしまうなど 寝耳に水である。


    かなり嘘っぽいし、フィッシング詐欺だったりすると嫌なので

    レジストリをチェックするというサイトに行くのは怖い。

    同様の被害にあっている人はいないかと思ったが、

    当然、ブログに突如ロシアから制限をかけられた日本人など

    そうそういようはずもないので、

    日本語で 事の真相や対処法を示すサイトには行きあたらない。

    眠い目をこすりながら、つたないロシア語であちこち検索してみると

    正体は、ロシア国内ではかなり物議をかもしている悪法の様であった。


    映像コンテンツの海賊版だとか違法ダウンロードを防ぐ目的で

    ロシア政府が悪質なサイトと判断した場合、

    一方的にアクセス制限をかける法律を この夏 施行してしまったらしい。

    何ら関係のない私のブログまでが この法律のとばっちりを食ったのだから、

    ロシア国内ではそれこそ何百何千というサイトが突然見られなくなったと予想できる。

    21世紀に何たることをやっているのだ。


    勇気を出して、レジストリチェックのサイトに飛んでみると

    自分のサイトがブラックリストに載っているかいないか、

    をチェックできる欄が用意されていた。

    そこに入力すると 当然のことながら「このサイトはリスト外です」と表示された。

    そうしてしばらくすると、私のブログにアクセスできるようになった。


    …一体なんだったんだ。

    まちがっちゃったよ ごめんね、とか 迷惑かけちゃって すみません、 とか

    なんかあるんじゃないの、言うことが!

    ロシア~、こわいぞ~!!


    ちなみに、まだもし私のブログが見られないことがありましたら

    「タシケント☆カワイイblog」で検索し

    出てきたブログ記事を キャッシュ で開くと、読むことができます。

    そこから、過去の記事やブログ内検索も可能でした。

    もう解決したと思いますが、

    まだ不具合がある場合、コメント欄にご一報ください(どうやって?)。

    捕虜が見たロシア人

    米原 万里の

    「パンツの面目ふんどしの沽券」 という本を 大変面白く読んだ。
    パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)ちくま文庫(2008)


    彼女は、ロシア語の翻訳・通訳を生業とし

    NHKのロシア語講座なんかも 一時期 受け持っていたと思う。

    その頃は、おばさんぽくて好きではなかったのに、

    ある日本屋で 彼女のエッセイ「旅行者の朝食」を

    たまたま 手にとったらば 抱腹絶倒。

    以来、彼女の ファンだった。


    この本は 彼女の 闘病中にも 書かれていたようで

    あとがきを読むと ぐっと来るものがあるが、

    本編そのものは 軽妙で、

    続きを続きを、と 没頭させる 中毒効果がある。


    これは私のウズ語の先生から お譲りいただいたもの。

    ロシア語つながり、ということで この本を 選んでくれたのかと思ったら

    読み進むうち、ウズにいるからこそ 余計に面白い、と思える部分が

    たくさん出てきた。

    先生は、私の 環境と 性格を 計算して 持ってきてくれたのだった。


    この本は、題名のとおり

    パンツと ふんどし、そして その中身 に関する話が

    割かし 壮大なスケールで語られる。


    アダムとイブの 大事なところを隠している イチジクの葉っぱは

    どうやって くっついているんだ、とか

    磔のイエス・キリストの まとっているものは

    パンツか 腰巻か ふんどしか、とか

    くだらなくも 素朴な疑問を 解明している、

    と聞くと ちょっと興味をそそられませんか。


    中でも 出色なのは、

    シベリア抑留兵たちの 証言から ロシア人の パンツの中身を 考えるところだ。

    つまり、ロシア人は トイレの時 どうするか、という話である。


    当時、抑留者達には、支給品が ほとんどなかった。

    私が かつて聞いただけでも、

    文字を書いては いけなかったので、

    慰みの句会を 焚き付けに 消炭で 書いては燃す という方法で 隠れ開いていたとか、

    日本の家族からの 仕送り品も 何がしか いちゃもんをつけられて

    (例えば CAKE のパッケージを サケ=酒 と 読むなど)

    ロシア兵に 没収されてしまうのが 常だったというから、

    本当に何にも もらえなかったろうと思う。


    その 困った状況下の 抑留者達が、これまた特に 困ったのが

    トイレの紙 だったそうである。

    紙と名の付くものは、メモだろうが ちり紙だろうが

    もらったことは ただの一度もない、という。

    みんな 綿入れの 綿を抜いたり、コートの裏を裂いたり、

    何とか工夫して お尻を拭いていたけれど、

    紙をくれないことへの 不満は 相当なものだった。


    シベリアのトイレは、巨大な巨大な穴に 何本も 板を 井桁に渡して

    好きな 格子に陣取って しゃがむ、という

    壁も屋根もない 大部屋 青空 トイレだった。

    時には ロシア人将校さんも 抑留者と一緒に 用を足すことがあった。

    そんなときは 当然、彼らのお作法も 見えてしまうわけだ。

    するとどうだろう、彼らロシア人は

    ズボンをおろして しゃがんで 用を足したと思ったら、

    サッと立って さっさとズボンをあげて 行ってしまうではないか。


    あれ~、ロシア人は 紙 使わないのか! だから俺らにも くれないのか!

    という大発見が、あちこちのラーゲリで あったのだそうだ。

    と同時に、なぜ 紙が要らないんだ、どうしてるんだ、という疑問も

    シベリア中の 日本人の 頭の中に 湧き上がった様である。


    この先は、日本に帰国したあとも ひきずっている人と、

    シベリアにいる間に 解明できた人 とが いるのだが、

    日本人とロシア人とは 食物の歴史が違うため、

    腸の造りが 根本的に 違うらしい。

    彼らの うんちゃんは ウサギの糞のようであった、

    あれなら 紙で 毎度拭く必要は あるまい、という証言が残っている。

    しかし同時に、当時は シャツの裾が 殿方の下着 であるから、

    彼ら ロシア人の シャツの裾は 茶色かった、という話である。


    この話は、かなり笑いのエッセンスがあって

    へぇ~へぇ~と 読んだのだが、

    ウズベク抑留者達の おトイレは どうだったのだろう、と とても気になった。

    穴の青空トイレだったことは 疑わないが、

    紙にしろ 指にしろ 拭く文化なのか、水や砂で 洗う文化なのか、

    そのまま立ち上がる文化なのか、

    ウズベクのおトイレの歴史を 調べてみなくてはなるまい。

    そもそも、どんな形状のパンツだったのか、

    女性はどうだったのか、

    もやもやが 一杯だ。

    誰に聞いたら、こういう話、ドン引きしないで 答えてくれるかしら。


    今後、ウズにいる間、本ブログのテーマのひとつとして

    追いかけていくつもりなので

    トイレや パンツの話題が 増えるかもしれないが、

    どうか 引かずに ついてきてください。

    文化人類学的視点で 、ひとつ・・・
    プロフィール

    チモラーシカ

    Author:チモラーシカ
    ウズベキスタンの首都
    タシケントで
    働いたり 趣味に燃えたり
    壊れまくる冷蔵庫に泣いたり
    の毎日を経て、
    ウズベク暮らし4年目の夏
    日本へ帰ってきました。

    趣味: ものづくり 韓国語
    モットー: 何でも食べる

    帰国して5年
    経ちますので
    情報はどんどん
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